こんにちわ、うま泉です。重賞競走をいろいろな角度から紐解く、うま泉教授の知っておきたい競馬のツボ！過去のデータを中心に、予想する上で必ず押さえておきたいポイントを、分かりやすく解説。また競馬予想サイトの無料情報を元にした予想も、紹介していきたいと考えています。

2024 ヴィクトリアマイル[G1]の概要！

先週は3歳のマイル王決定戦、今週は牝馬のマイル女王決定戦、ヴィクトリアマイルが東京競馬場の芝1600ｍで行われます。

先週もお伝えしたと思いますが、東京競馬場の最大の特徴といえば直線の長さですが、その他にもコースの幅員が広いのも大きな特徴で、コーナーや直線で窮屈になりにくいので、馬の力が素直に反映しやすく、力と力の真っ向勝負になることが多くなります。

芝1600ｍのスタート地点は、向こう正面の直線の入り口、2コーナーを曲がり切ったところ、スタートしてから400ｍ以上の直線があるので枠順の優位差が少なく、3コーナーまでに隊列も決まってくるので、派手な逃げ馬がいなければペースは落ちつきやすく、直線は瞬発力勝負になることが多くなります。

今週もデータ分析や血統から、勝ち馬を導き出していきますので、今週も最後までお付き合いください。

2023年ヴィクトリアマイルの血統やデータ、予想などはこちらをご覧ください。

2024 ヴィクトリアマイルの出走表！

まずは出走表から、見ていきましょう。

昨年は小雨の中のレースでしたが馬場状態は良馬場で行われ、4番人気のソングラインが、中団から上り33秒2の末脚で差し切り、G1競走2勝目のゴールとなりました。

2着に3番人気の白毛馬ソダシ、3着には1番人気の2冠馬スターズオンアースが入り、三連単は万馬券決着となりました。

3年前に勝ったグランアレグリアの時は、レースの流れが差し馬向きになりましたが、昨年、一昨年は先行馬が残るレース展開になっています。

2022年はフルゲートの18頭立てでしたが、昨年は16頭立てのレース、今年は登録の段階で15頭しか登録してないので、ペースが落ち着きやすいかもしれません。

ヴィクトリアマイルの有力馬、ナミュール！

ナミュール（高野友和厩舎）

3歳のクラシックは桜花賞で10着と敗れましたが、オークスで3着、秋華賞2着と距離を延ばして馬券に絡んでいるので、古馬になってからも中距離中心に使われるかの思いましたが、陣営は持ち前の瞬発力を生かすために、マイル戦を中心に使っていました。

その甲斐あってか、4歳秋に富士ステークス[G2]を勝ち切ると、続くマイルチャンピオンシップ[G1]では、最後方に近い所から上り33秒フラットの末脚で豪快に差し切り、悲願のG1制覇を成し遂げました。

その後は香港マイルで3着と好走、3月のドバイターフでも2着に好走するなど、ナミュールの能力は国内だけに留まらず、世界レベルの馬になりました。

昨年のヴィクトリアマイルは7着に敗れていますが、久しぶりの国内の競走に戸惑わなければ、勝利に一番近い馬だと思うので注目です。

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【ポイント①】データから紐解く、ヴィクトリアマイル！

G1競走からの参戦馬に注目！

上記のデータは過去10年間の前走レースと成績をまとめたものです。

過去10年間で馬券圏内（3着以内）に好走してるメンバーを見てみると、阪神牝馬ステークス組が11頭と一番馬券に絡んでいます。

しかしパーセンテージを見てみると、複勝率で16.2%とそれほど高い数値を残しているわけではありません。

うま泉が注目しているのは、前走G1競走を使っている高松宮記念組と大阪杯組、距離的には400ｍ延びたり縮んだりと不安要素はありますが、牡馬のG1競走に出走するような馬は、牝馬限定になると巻き返す可能性が高くなるの注目する価値があると思います。

今年出走予定のメンバーでいうと、スタニングローズ、ナミュール、ハーパーは前走成績だけで判断するのは早計かもしれません。

距離や路線よりも勢いに注目！

上記のデータは過去10年間の前走距離と成績をまとめたものです。

データをヴィクトリアマイルと同じ1600ｍ戦を使っていた馬が、過去10年間で4勝、馬券圏内にも半数の15頭が絡んでいます。

一見、前走でマイル戦をステップレースにヴィクトリアマイルに挑んだ方が好成績がおさめられるように感じますが、パーセンテージ的にみると距離延長組や距離短縮組とさほど変わりはありません。

牝馬の場合は能力的な絶対値、またはトップに上り詰める勢いが大事なので、常にG1路線を歩んでいる馬や、前走で重賞競走を勝ったような馬は注目です。

波乱が目立つG1競走！

上記のデータは過去10年間の人気と成績をまとめたものです。

過去10年間で1番人気が2勝、2着2回、3着1回で複勝率は50％、1番人気としてはまずまずの成績だと思います。

しかし2番人気、3番人気になると数値は極端に下がり、複勝率でも4番人気や5番人気に劣ります。

また2014年にヴィルシーナな11番人気で、また過去10年間で6番人気～9番人気が3勝していることこあらも、ヴィクトリアマイルは一筋縄ではいかない、波乱含みのG1競走ということがいえると思います。

オッズを信用するのは禁物！

上記のデータは過去10年間の単勝オッズと成績をまとめたものです。

データをみると過去10年間で単勝オッズ1.0倍～1.4倍の馬が2勝していますが、1.5倍～4.9倍の馬は1度も勝てていません。

圧倒的な実力があれば勝ち切れるということですが、2倍台、3倍台の1番人気、または混戦になった時の1番人気は苦戦を強いられるということになります。

人気のデータで6番人気～9番人気が好成績を挙げていたように、オッズで考えてみると単勝オッズ10.0倍～19.9倍が複勝率40.7%と高く狙い目だと思います。

ヴィクトリアマイルは荒れる傾向が強いので、一発狙うなら単勝オッズ10.0倍～19.9倍の馬を頭から狙ってみるのも面白いかもしれません。

中心は若い世代！

上記のデータは過去10年間の年齢と成績をまとめたものです。

過去10年間の勝ち馬をみてみると、2014年のヴィルシーナ、2018年のジュールポレール、2020年のアーモンドアイ、2021年のグランアレグリア、昨年のソングラインと5勝をしています。

これに続くのが4歳馬の3勝で、若い世代の勢いもありますが、牝馬は完成された5歳馬の方が強さを発揮することが分かると思います。

ただ6歳以降になってしまうと、強い牝馬は繁殖に上がってしまうこともあるので、なかなか成績があがりません。

そういった背景を含め、ヴィクトリアマイルは若い4歳馬、5歳馬が中心のG1競走ということは覚えておいた方が良いと思います。

内枠優位も1枠は鬼門！

上記のデータは過去10年間の枠番と成績をまとめたものです。

データを見ると過去10年間で3枠の馬が5勝と好成績を残しており、これに続くのが2枠と7枠の2勝です。

2枠、3枠が好成績なことから、ヴィクトリアマイルは内枠優位な感じがしますが、絶好枠の1枠は過去10年間で1頭も勝ち馬が出ていません。

これはうま泉の憶測ですが、1枠は直線に入ると最内を突くしか手段が無くなくってしまうので、1枠よりも融通の利く2枠、3枠の方が好成績になっているのだと思います。

逃げ・先行馬が1枠に入るなら、言葉通り絶好枠となりますが、差し馬・追い込み馬にとっては苦戦を強いられる枠になるのかもしれません。

脚を溜めて差せるタイプに注目！

上記のデータは過去10年間の脚質と成績をまとめたものです。

脚質は4コーナーの位置で決めており、逃げ（1番手）、先行（2番手～5番手）、差し（6番手～10番手）、追い込み（11番手以下）と定め、4コーナーの位置取りから最終的にどのような結果になったのかをまとめたものです。

過去10年間で逃げて勝利したのは、2024年のヴィルシーナ（11番人気）1頭だけで、3着に粘り込んだのも翌年のミナレット（18番人気）で、過去8年は馬券圏内には残れていません。

データを見ると過去10年間で差し馬が6勝、これに続くのが先行馬の3勝となっており、スタートを決めて自分の位置で、しっかりと脚を溜められるタイプが好走するような感じです。

また勝ち馬は出てませんが、過去10年間で5頭の追い込み馬が馬券圏内に好走しており、穴馬を狙うなら、逃げ馬よりも追い込み馬が狙う目だと思います。

短期免許の外国人ジョッキーに注目！

上記のデータは過去10年間の騎手と成績をまとめたものです。

過去10年間のデータをみてみると、関西ジョッキーならルメール騎手、関東ジョッキーなら戸崎圭太騎手が好成績を残しています。

その他ではソダシに騎乗していた吉田隼人騎手、2018年にジュールポレールに騎乗していた幸英明騎手も好成績を残しているので注意が必要です。

またデータを見ると、レーン騎手が過去10年で4回騎乗し2連対と好成績、今年の春は乗りに来ていませんが、外人ジョッキーという観点ではモレイラ騎手が来日しているので、こちらも要注意です。

木村哲也厩舎に注目！

上記のデータは過去10年間の調教師と成績をまとめたものです。

パーセンテージ的にみると、関西の須貝尚介厩舎と藤原英昭厩舎、関東の国枝栄厩舎が勝率20%を超えており、これに続くのが関西の友道康夫厩舎です。

うま泉が注目しているのは関東の木村哲也厩舎、過去に2019年のプリモシーン（4番人気）、2022年のファインルージュ（3番人気）の2頭で2着しています。

今年は昨年のNHKマイルカップで2着したウンブライルで参戦、前走の阪神牝馬ステークスで復活の兆しをみせているので注目です。

乗り替わりも気にするな！

上記のデータは過去10年間の前走騎手と成績をまとめたものです。

データをみると過去10年間で前走の同じ騎手が騎乗した同騎手が7勝、馬券圏内に好走した馬も、30頭中19頭と大きくリードしています。

ただパーセンテージ的に見てみると、同騎手の馬も乗り替わった馬も、数値的にはほとんど差がありませ。

前走と同じ騎手が騎乗することに越したことはありませんが、主戦騎手で成績が上がらないなら乗り替わりの方が良く、また意図した乗り替わり（鞍上強化など）なら、狙ってみても面白いと思います。

【ポイント②】血が騒ぐ！ヴィクトリアマイル

ダイワメジャー産駒に注目！

上記のデータは過去10年間に出走した馬の種牡馬の成績をまとめたものです。

東京の長い直線、そして芝の瞬発力勝負になると、ディープインパクト産駒が活躍します。

言い方を変えれば、ディープインパクト産駒よりも好成績の産駒は狙ってみる価値があり、データからいえばダイワメジャー産駒、クロフネ産駒、ロードカナロア産駒がこれに当たります。

種牡馬だけで軸馬にするんのは難しいですが、相手候補やヒモに狙ってみるのは面白かもしれません。

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うま泉教授のヴィクトリアマイルの買い目と見解！

■本命馬⇒ナミュール
■穴馬⇒ハーパー
■対抗馬⇒マスクトディーヴァ

◎⑩ナミュール
○⑥マスクトディーヴァ
▲⑤ウンブライル
△⑬モリアーナ
△⑪ルージュリナージュ
△③スタニングローズ
△⑧サウンドビバーチェ
☆⑦ハーパー

◆3連複フォーメーション
1頭目：⑩
2頭目：⑥⑤
3頭目：⑥⑤⑦⑬⑪③⑧
合計点数：11点

◆3連単フォーメーション
1着馬：⑩
2着馬：⑥⑤⑦⑬
3着馬：⑥⑤⑦⑬⑪③⑧
点数：24点

◆3連単フォーメーション
1着馬：⑥⑤
2着馬：⑩
3着馬：⑥⑤⑦⑬⑪③⑧
点数：12点

合計点数：36点

本命馬はナミュールです。

昨年のマイルチャンピオンシップでG1初制覇、京都競馬賞で平均ペースの中、直線で最後方から差し切った内容は着差以上に強い内容だったと思います。

その後は香港マイルで3着、ドバイターフで2着と進化を続けており、東京の長い直線での瞬発力勝負なら好勝負になるとみています。

久々の国内レースということはありますが、調教でも良い伸びをみせており、過去5勝は全て1600ｍというマイル巧者、中心は揺るがないとみて本命馬にしました。

逆転候補の1番手はマスクトディーヴァ、ローズステークスをレコード勝ち、瞬発力勝負ならナミュールに引けを取らない実力馬、前走の阪神牝馬ステークスのように先行できれば逆転まであると思いますが、後方からのレースになってしまうと取りこぼる可能性があるので、今回は逆転候補にしました。

もう1頭はウンブライル、昨年のNHKマイルカップの2着馬、前走の阪神牝馬ステークスでも2着と復調気配、こちらはマスクトディーヴァとは違って後方から差すタイプ、展開が速く流れるようならまとめて差し切る力を持っているので、逆転候補に抜擢しました。

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