2020/10/16 - うま吉の初心者向け競馬の基礎知識!
年間で約3500ものレースが行われている中央競馬。その中でも全てのホースマンが憧れるレースこそがG1です。競馬ファンはもちろん、馬主や調教師、騎手など競馬に携わるものは全てがこのレースで勝利することを夢見ていると言っても過言ではない、最高峰のレースと言えるでしょう。
1年間に生まれるサラブレットの数はおよそ7000頭と言われています。この中の一握りが最高峰G1のタイトルを手にすることが出来ます。そこに至るまでの馬主・調教師・騎手・その他の関係者、全ての努力があってこそG1のタイトルが見えてきます。
G1競走で勝つことが大目標であり理想だと思いますが、G1競走に出走できるだけでも凄く栄誉なことなのです。
今回は日本で行われているG1レースについて紹介するとともに、日本競馬の体系とG1レースの予想方法について解説します。
★記事のもくじ★
現在の日本の競馬レースは獲得賞金などによって8つのクラスに分けられています。上の図を見るとわかるように、上から「G1(J・G1)、G2(J・G2)、G3(J・G3)、オープン特別、3勝クラス(1600万円以下)、2勝クラス(1000万円以下)、1勝クラス(500万円以下)、未勝利・新馬戦」という分類です。
全ての馬が新馬戦からスタートすることになります。少し前まではレースで獲得した賞金額に応じてクラスが上がっていきましたが、近年は勝利数(勝ち鞍)の数でクラスが上がっていき、勝ち上がってきた強い馬が最終的にG1(J・G1)で争うということになります。
またG1~オープン特別までのレースを「オープン戦」、その他のレースを「条件戦」と呼びます。
条件戦は主に馬の年齢と勝利数よって区分されています。オープン戦については、条件を満たしていれば、特に記載がない限り全ての馬が出走できるとされていますが、G1馬とオープン初挑戦の馬が戦っても勝敗は歴然としているので、下位条件の馬は出走できないように条件がある場合が多いです。
グレード制とは「オープン戦の中でも特に賞金が高額で重要な意義を持ったレースを、賞金や歴史と伝統・競走内容等によって格付けしよう」というもので、格(GRADE)の頭文字を取って、G1・G2・G3という様に分けられています。
G1・G2・G3のレースをまとめて重賞とも呼び、その他のオープン戦もグレード競走に次ぐ重要な競走をリステッド競走と呼び、レース名のうしろに(L)を付与して表記されます。
競馬が盛んなアメリカやヨーロッパ圏を含む海外でも同じグレードが用いられており、近年では日本の競馬も国際的に認められ、海外G1と日本G1ではおおよそ同じだけの価値があるとされています。
それだけの価値があるG1レースはいくつものレースで勝利を重ねてきたトップ中のトップの馬のみが出走できるレースです。では日本で行われているG1レースはどのようなものがあるのでしょうか?
レース名 | コース | 条件 |
---|---|---|
フェブラリーステークス | 東京・ダート・1600m | 4歳以上 |
高松宮記念 | 中京・芝・1200m | 4歳以上 |
大阪杯 | 阪神・芝・2000m | 4歳以上 |
桜花賞 | 阪神・芝・1600m | 3歳牝 |
皐月賞 | 中山・芝・2000m | 3歳牡・牝 |
天皇賞(春) | 京都・芝・3200m | 4歳以上 |
NHKマイルカップ | 東京・芝・1600m | 3歳牡・牝 |
ヴィクトリアマイル | 東京・芝・1600m | 4歳以上牝 |
優駿牝馬(オークス) | 東京・芝・2400m | 3歳牝 |
東京優駿(日本ダービー) | 東京・芝・2400m | 3歳牡・牝 |
安田記念 | 東京・芝・1600m | 3歳以上 |
宝塚記念 | 阪神・芝・2200m | 3歳以上 |
スプリンターズステークス | 中山・芝・1200m | 3歳以上 |
秋華賞 | 京都・芝・2000m | 3歳牝 |
菊花賞 | 京都・芝・3000m | 3歳牡・牝 |
天皇賞(秋) | 東京・芝・2000m | 3歳以上 |
エリザベス女王杯 | 京都・芝・2200m | 3歳以上牝 |
マイルチャンピオンシップ | 京都・芝・1600m | 3歳以上 |
ジャパンカップ | 東京・芝・2400m | 3歳以上 |
チャンピオンズカップ | 中京・ダ・1800m | 3歳以上 |
阪神ジュベナイルフィリーズ | 阪神・芝・1600m | 2歳牝 |
朝日杯フューチュリティステークス | 阪神・芝・1600m | 2歳牡・牝 |
有馬記念 | 中山・芝・2500m | 3歳以上 |
ホープフルステークス | 中山・芝・2000 | 2歳牡・牝 |
この様に平地のG1競走だけでも年間で24つの競走が行われます。その中から馬齢と得意なコース・距離を考えつつ、競走馬に合ったG1タイトルを目指していくということです。
余談ですが、G1競走のファンファーレが一時期注目されることがありました。近年は競馬ケームも多く、スポーツニュースでも競馬を取り上げたりするので、1度はG1ファンファーレを耳にしたことがあるかもしれません。
南関東の大井競馬では特別競走のファンファーレが生演奏されることで有名です。中央競馬のファンファーレも、競馬場ごとに重賞競走・G1競走とファンファーレが異なるので、聞き比べてみると面白いかもしれません。
G1競走についていろいろ話をしてきましたが、G1の中でも特別な意味を持つレースがあります。次にそのレースについて見ていきましょう!
上記で紹介したG1レースの中でも3歳馬のみが出走できる「桜花賞・皐月賞・オークス・日本ダービー・秋華賞・菊花賞」の6つのレースをクラシックレースと呼びます。
これはイギリスのレース体系を基に、日本でも格式のあるレースを開催したいということで名前に採用されています。ほとんどのレースでは様々な年齢の馬が出走しますが、クラシックレースだけは生涯で1度だけ同世代のみが出走するため、世代最強を争うレースでもあります。
中でも皐月賞・日本ダービー・菊花賞を牡馬三冠、桜花賞・オークス・秋華賞を牝馬三冠と呼び、3つのレース全てを勝利した馬は歴代で数頭しかおらず、牡馬三冠は7頭、牝馬3冠は5頭だけです。
競馬ファンでは無くとも知っている名馬「ディープインパクト」は非常に困難である牡馬3冠を達成するだけでなく、デビュー戦から3冠達成までを”無敗”で達成したため、話題になりました!
また4歳以上の馬を表す”古馬”の3冠レースもあり、大阪杯・天皇賞(春)・宝塚記念を春古馬三冠、天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念を秋古馬3冠と呼び、こちらも非常に名誉のあるレースとなっています。
G1に出走するのは容易なことではありません。勝利数を重ね賞金を十分に獲得する必要があるほか、トライアルレースという、いわばG1の予選と言って良いレースで結果を残す必要があります。
例えば3歳牡馬3冠レースの1戦目である皐月賞。このトライアルレースとされている弥生賞(G2)で3着以内、若葉ステークス(オープン)で2着以内、スプリングステークス(G2)で3着以内、に入ることで皐月賞に出走できるということになります。そして優先出走以外の残った枠を、皐月賞に出走したい馬が獲得賞金の多い順に出走していくということになります。
トライアルレースの魅力は、勝利数や獲得賞金の少ない馬でも、トライアルレースで結果を残せれば、G1レースに出走することができるということです。
ただトライアルレースに優先的に出走するには、勝利数や賞金を稼いでおくか、2歳の重賞競走で好走しておく必要があります。
様々なトライアルレースを突破し、十分な賞金を稼いでいる強い馬のみが出走できるG1という舞台に立つだけでいかに大変かということがわかっていただけたと思います。
G1のレース予想は初心者には難しいと言われています。なぜならG1レースは実力の拮抗した上位の馬のみが出走するため、波乱も起きやすく、非常に読みづらいためです。
またG1競争はたまにしか馬券を買わない素人に近いような人がオッズだけで馬券を買ったり、配当目的では無い応援馬券が多く買われたりするため、オッズの信用度が下がり、本当に強い馬がわかりにくいという点があります。
そのため初心者にはオススメしていませんが、やはり人気の高いG1レース。『やっぱりG1で馬券を買ってみたい。買うなら当てたい』という方は多いと思うで、初心者でも当てる方法を紹介します!
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